Nirvana「Breed」のベースがかっこいい!TAB譜・弾き方・音作りを解説
Nirvanaの代表的アルバム『Nevermind』に収録されている「Breed」。
疾走感のあるギター、Dave Grohlの強烈なドラム、Kurt Cobainの荒々しいボーカル。
その3つが強烈なので見落としがちですが、ベースもかなりかっこいい曲です。
ベースを担当しているのはKrist Novoselic(クリス・ノヴォセリック)。
「Breed」のベースライン自体は、ものすごく複雑というわけではありません。
しかし実際に弾いてみると、
シンプルなのに、このノリを出すのが意外と難しい。
そして、音作りもかなり重要です。
今回はNirvana「Breed」のベースについて、
- ベースラインの特徴
- Bass TAB・楽譜
- 難易度
- ピックで弾くときのポイント
- Krist Novoselicらしいベース音
- 「Breed」の音作り
をベーシスト目線で紹介していきます。
- Nirvana「Breed」とは?
- 「Breed」のベースラインはシンプル。でもかっこいい
- メインリフが「Breed」らしさを作っている
- 「Breed」のBass TAB・楽譜
- 「Breed」のベース難易度は?
- 「Breed」はピック弾きがおすすめ
- オルタネイトピッキングを安定させる
- 原曲より遅いテンポから練習する
- 「Breed」は音の切り方も重要
- 「Breed」のベース音がかなりかっこいい
- 「Breed」のベース音を聴いてみる
- Krist Novoselicの「Nevermind」期のベース音
- 「Breed」でRATは使われていた?
- 「Breed」のベース音作りを再現するなら
- アンプシミュレーターでも再現できる
- 「Breed」のベースは初心者のロック練習にもおすすめ
- シンプルなベースほど「演奏」が重要
- まとめ|「Breed」はシンプルだからこそベースがかっこいい
Nirvana「Breed」とは?
「Breed」は、Nirvanaが1991年に発表したアルバム『Nevermind』に収録されている楽曲です。
アルバムでは「Smells Like Teen Spirit」「In Bloom」「Come As You Are」に続く4曲目。
Nirvanaらしい荒々しさと勢いが前面に出た、非常にエネルギッシュな一曲です。
メンバーは、
- Vocal / Guitar:Kurt Cobain
- Bass:Krist Novoselic
- Drums:Dave Grohl
の3人。
ギターとドラムがかなり強烈ですが、その下で鳴っているKrist Novoselicのベースも、この曲の重さと疾走感を作る重要な役割を担っています。
「Breed」のベースラインはシンプル。でもかっこいい
「Breed」のベースを初めてコピーする人は、
「意外とシンプルだな」
と感じるかもしれません。
実際、tetsuyaやFleaのように、ベースが常に細かく動き回るタイプの曲ではありません。
しかし、ここがNirvanaのベースの面白いところです。
音数を増やすのではなく、
必要な音を強烈なリズムと音色で鳴らす。
これだけで曲がものすごくかっこよくなっています。
ベースライン単体ではシンプルでも、ギターとドラムの中に入った瞬間に強烈なグルーヴが生まれます。
「ベースは難しいフレーズを弾かなければかっこよくならない」
というわけではないことがよく分かる曲です。
メインリフが「Breed」らしさを作っている
この曲で特に印象的なのが、イントロから登場するメインリフです。
基本となる音数はそれほど多くありません。
しかし、
- 低いポジションを中心にした太い音
- 音と音の間の空間
- ピックの強いアタック
- わずかな音程変化
- ギター、ベース、ドラムが一体になったリズム
によって、非常に攻撃的なリフになっています。
特に重要なのが、
音をただ正確に並べるだけでは「Breed」っぽくならない
という点です。
TAB譜上では同じ音を弾いていても、弾く強さやタイミングによって印象がかなり変わります。
「Breed」のBass TAB・楽譜
今回、「Breed」のベースラインを練習できるように、Bass TAB動画も作成しています。
TAB譜を見ながら原曲のベースラインを確認したい方は、こちらを参考にしてみてください。
「Breed」はスタンダードチューニング、
E・A・D・G
の4弦ベースで演奏できます。
特殊なチューニングが必要ないので、Nirvanaのベースを初めてコピーする人にも取り組みやすい曲です。
ただし、譜面上は簡単に見えても、原曲のテンポで弾くと印象が変わります。
そのため、
まずTAB譜で音を覚えて、そのあと原曲に合わせる
という練習方法がおすすめです。
「Breed」のベース難易度は?
個人的な目安では、
難易度:★★★☆☆
初級後半~中級程度
だと思います。
左手だけを見ると、それほど難しい曲ではありません。
難しいのはむしろ、
右手です。
特に原曲のような勢いを出そうとすると、速いテンポの中で安定したピッキングを続ける必要があります。
難しいポイント
- テンポが速い
- 強く弾きながらリズムをキープする必要がある
- ピックのアップ・ダウンを安定させる必要がある
- 音を伸ばしすぎるとリフがぼやける
- 力みすぎると後半で疲れる
一つ一つの音は難しくなくても、
最初から最後まで同じ勢いで弾き切る
となると、意外と大変です。
「Breed」はピック弾きがおすすめ
Krist Novoselicのベースをコピーするなら、まずはピックで弾いてみることをおすすめします。
もちろん指でも演奏できます。
しかし「Breed」のような曲では、ピックを使った方が原曲に近い、
「カツッ」としたアタック
を作りやすくなります。
ギターの歪んだ音の中でもベースの輪郭が残りやすいのもメリットです。
ピックは強く弾けばいいわけではない
「Nirvanaだから思い切り弾けばいい」
と思ってしまいそうですが、それだけではありません。
最初から全力でピッキングすると、
- テンポが安定しない
- ピックが弦に引っかかる
- 腕が疲れる
- 音量がバラバラになる
といった問題が出やすくなります。
大切なのは、
強い音を出しながら、右手は必要以上に力まないこと。
このバランスです。
オルタネイトピッキングを安定させる
「Breed」を練習するなら、ダウン・アップを交互に使うオルタネイトピッキングを安定させる練習にも向いています。
最初は原曲より遅いテンポで、
ダウン → アップ → ダウン → アップ
を均等に繰り返します。
その際、
ダウンだけ音が大きくならないようにする
ことがポイントです。
アップでも同じくらいしっかり音が出せるようになると、速いロック系のベースがかなり弾きやすくなります。
原曲より遅いテンポから練習する
「Breed」は勢いのある曲なので、つい最初から原曲に合わせて弾きたくなります。
しかし、最初は速度を落とした方が早く上達します。
まずは、
原曲の70~80%程度のテンポ
から始めてみてください。
そこで、
- 左手と右手が合っているか
- ピックが弦に引っかかっていないか
- 音量が揃っているか
- 不要な弦が鳴っていないか
を確認します。
安定したら少しずつ速度を上げていきます。
最終的に原曲に合わせても余裕がある状態を目指します。
「Breed」は音の切り方も重要
TAB譜には弾く音は書かれています。
しかし、
どのくらい音を伸ばすのか
までは、実際の音源を聴かないと分かりにくい部分があります。
「Breed」は一音一音を全部長く伸ばしてしまうと、リフの輪郭がなくなります。
逆に切りすぎても、曲の重さがなくなります。
ここは譜面だけではなく、原曲やベースが聞き取りやすい音源と一緒に確認するのがおすすめです。
「Breed」のベース音がかなりかっこいい
演奏と同じくらい注目したいのが、
「Breed」のベース音です。
普通のクリーンなベースとはかなり違います。
太い低音がありながら、
ザラッとした歪みがあり、
さらにピックのアタックもしっかり聞こえます。
ギターがかなり歪んでいるにもかかわらず、ベースが完全には埋もれていません。
この「汚いのに輪郭がある」という音が、Nirvanaらしいサウンドにつながっています。
「Breed」のベース音を聴いてみる
ベースがどのように鳴っているのか分かりやすいように、ベースを聞き取りやすくした動画も用意しています。
普段原曲を聴いているだけでは、
「こんな音でベースが鳴っていたのか」
と気づきにくい部分もあると思います。
特に、
- ピックのアタック
- 歪みの量
- 中音域の存在感
- ギターとの混ざり方
を意識して聴いてみてください。
ベース単体ではかなり荒い音でも、バンドの中に入ると非常にかっこよく聞こえます。
Krist Novoselicの「Nevermind」期のベース音
『Nevermind』のレコーディングでは、Krist NovoselicのベースにAmpeg SVT系のアンプが使われています。
プロデューサーのButch Vigによると、ベースアンプの音をマイクで録音するだけではなく、DIの信号も組み合わせていました。
この方法によって、
アンプの太さ+直接録った音の輪郭
を両立しやすくなります。
また、ベースアンプを録音する際には複数のマイクを用意し、最終的には太い中音域を持つマイクの音を中心に使ったことも語られています。
現在のDTMで再現する場合でも、この考え方は非常に参考になります。
「Breed」でRATは使われていた?
Nirvanaの音作りを調べると、よく名前が出てくるのが、
Pro Co RAT
というディストーションです。
「Breed」のベースについてもRATを使用したとする資料があります。
一方で、アンプやレコーディング卓そのものを強く歪ませて音を作ったとする資料もあります。
そのため、
「Breedのベース音=必ずRAT」
と断定するのは避けた方がいいと思います。
重要なのは使用した機材名そのものではありません。
「Breed」の音を再現するなら、
少し荒れた歪み+強いピックアタック+太い低音
という方向を狙う方が実用的です。
「Breed」のベース音作りを再現するなら
現在のベースアンプやアンプシミュレーターで近づける場合は、まず次のような方向から調整してみてください。
① ピックを使う
エフェクターより先に重要なのが演奏です。
柔らかい指弾きから強いディストーションをかけても、「Breed」の雰囲気にはなかなか近づきません。
まずピックを使い、
しっかりしたアタック音
を作ります。
② 歪みはかけすぎない
「Breed」はかなり荒い音ですが、低音の芯は残っています。
歪ませすぎてしまうと、
「ジャー」
という音だけになり、ベースらしい太さがなくなります。
歪みは、
クリーンな低音が少し残る程度
から調整すると作りやすいです。
③ 中音域を消しすぎない
ロックのベース音作りでありがちなのが、
低音と高音を上げて、中音域を下げる設定です。
しかし「Breed」のように歪んだギターの中でベースを聞かせたい場合、中音域を削りすぎるとベースが消えてしまいます。
特に、
ピックの輪郭が聞こえる中音域
はある程度残した方がいいでしょう。
④ 低音を上げすぎない
「もっと重くしたい」
と思ってBassを上げすぎると、逆に音がぼやけます。
Nirvanaのような3ピースでは、
ギター・ベース・ドラムそれぞれの音がかなり重要です。
低音だけを増やすのではなく、
ベースラインが聞き取れること
を優先して調整するのがおすすめです。
アンプシミュレーターでも再現できる
現在なら、実際にヴィンテージのAmpegを用意しなくてもかなり近い方向へ持っていけます。
アンプシミュレーターを使うなら、
Ampeg SVT系のベースアンプモデル
から始めるのがおすすめです。
そこに、
- 軽いディストーション
- コンプレッサー
- EQ
を加えて調整します。
イメージとしては、
きれいなベース音を作ってから歪ませるのではなく、最初から少し荒れたアンプを大きな音で鳴らしているような音
を狙います。
完璧に同じ機材を揃えなくても、この方向性だけでかなり「Breed」らしくなります。
「Breed」のベースは初心者のロック練習にもおすすめ
「Breed」はベース初心者がロックを練習する曲としてもおすすめです。
理由は、
フレーズが比較的シンプルなのに、ベースで重要な要素がたくさん入っているから。
この曲を練習することで、
- ピック弾き
- オルタネイトピッキング
- 速いテンポへの対応
- ミュート
- 音の長さ
- リズムキープ
- 歪んだベースの音作り
などをまとめて練習できます。
単純にTAB譜通りに弾くだけではなく、
「どうすれば原曲のように聞こえるか」
まで考えると、かなり勉強になる曲です。
シンプルなベースほど「演奏」が重要
「Breed」のベースをコピーして改めて感じるのが、
シンプルなフレーズほど演奏者の違いが出やすい
ということです。
音数が少ないからこそ、
- タイミング
- ピッキング
- 強弱
- 音の長さ
- ミュート
- 音色
がそのまま演奏に表れます。
譜面上では簡単。
でも実際に原曲と同じような迫力を出すのは簡単ではない。
これが「Breed」のベースの面白さだと思います。
まとめ|「Breed」はシンプルだからこそベースがかっこいい
Nirvana「Breed」のベースは、派手に動き回るタイプのベースラインではありません。
しかし、
- シンプルで強烈なリフ
- Krist Novoselicらしいピック弾き
- 速いテンポによる疾走感
- ギターと一体になった重さ
- ザラついた歪んだベース音
- バンドの中でも埋もれない存在感
など、ロックベースのかっこよさが詰まっています。
TAB譜だけを見ると、それほど難しく見えないかもしれません。
しかし実際に演奏すると、
「同じ音を弾いているのに原曲と何か違う」
と感じる曲でもあります。
そんなときは音程だけではなく、
ピックの当て方、音の長さ、リズム、そして音作りまで意識してみてください。
これだけでかなり「Breed」らしいベースに近づいていきます。
これからNirvanaのベースをコピーしてみたい方にもおすすめの一曲です。
ぜひTAB譜動画とベースの音も参考にしながら、「Breed」のベースに挑戦してみてください。


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